2022年8月26日 江崎グリコ株式会社協力による子育て実践講座の開催について ほか

更新日:2022年10月24日

日時:令和4年8月26日(金曜日)午後1時30分から
場所:徳島市役所8階 庁議室

会見項目

1 江崎グリコ株式会社協力による子育て実践講座の開催について
2 「飼い猫から野良猫を増やさないための取組」のクラウドファンディングの実施について
3 図書館返却ポストの設置について
4 スマイルホテル宿泊者への図書館資料貸出について
5 令和4年第3回徳島市議会定例会提出議案等について

会見の様子

注記:この動画は、記者会見の冒頭(市長説明)のみを掲載しています。

記者会見資料

会見項目説明

1 江崎グリコ株式会社協力による子育て実践講座の開催について

 新型コロナウイルス感染症の影響により、妊産婦やそのパートナー向けの育児に関する研修機会が減少していると思われる中、これから子育てを始める皆さんの不安を少しでも軽減するため、この度、同社のご協力をいただいた子育て実践講座を中・四国で初めて開催することとなりました。
 実施する講座内容は、同社が2020年9月から実施しているCo(子)育てプログラムの中の家事・育児編を基に、徳島市の要望を取り入れていただいた徳島市オリジナルの講座となっております。
 例えば、育児をする上でパートナーとの家事・育児の分担はとても大切です。自分たちにあった家事・育児の分担を事前に話し合い、決めておくことで、家族・チームとして子育てを楽しむことができます。新しい家族を迎えた後の家事・育児について具体的にイメージし、二人に合ったスタイルを探っていただきたいと思います。
 また、同社は赤ちゃんのミルクの分野において豊富な知識があり、粉ミルクの他に液体ミルクの開発販売も行なっております。その豊富な知識を活かして、粉ミルクの調乳から後片付けの実践や、液体ミルクの活用についても学んでいただけるものとなっております。災害時でも役立つ液体ミルクの活用情報や試飲をしていただき、普段の備えで、もしもに対応する知識も学んでいただけます。当日、参加者には、試飲していただく液体ミルクのほかに、液体ミルクの紙パックにそのまま取り付けて飲むことができる紙パック用乳首をお配りする予定です。
 この講座の開催で、父親の育児参加や妊産婦の子育てに対する不安の解消につながることを期待しております。

2 「飼い猫から野良猫を増やさないための取組」のクラウドファンディングの実施について

 徳島市では、市民の力でまちをより良くしていく「徳島市協働による新たなまちづくり事業」を実施しています。この事業では、NPO等と市が協働して実施する公益的な事業を、クラウドファンディングコースと協働スタートコースの2コースで公募しており、選定した事業の経費を一部補助しています。
 令和4年度は、クラウドファンディングコースとして1件、協働スタートコースとして2件の事業を選定しておりますが、このたび、ふるさと納税型クラウドファンディングで、「飼い猫から野良猫を増やさないための取組」の寄附を募ります。
 この取組は、特定非営利活動法人HEARTの提案事業でございますが、飼い猫が野良猫になることを予防するため、猫の相談窓口を設置し、その相談情報から、飼い猫の繁殖を抑えられない飼い主に対して避妊・去勢手術の支援や、猫を飼育する高齢世帯及び単身世帯が飼育困難に陥らないように支援するものです。事業の実施につきましては、徳島市環境部環境政策課がサポートいたします。
 クラウドファンディングの募集期間は、9月1日から11月29日の90日間で、目標金額は200万円、申し込みは、ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」のガバメントクラウドファンディングのページや徳島市のホームページからとなります。
 掲載プロジェクト名は、「飼い猫を野良猫にさせない!人と猫が共生できる優しい社会づくりプロジェクト!」です。
 皆さまからのご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。

3 図書館返却ポストの設置について

 徳島市役所東側出入口前に図書館返却ポストを設置し、9月5日から運用を開始いたします。
 新ホールの建設に伴い、旧中央公民館が廃止となることから、公民館前に設置していた返却ポストを休止しておりましたが、それを移設し、新たに運用することといたしました。現在、設置工事を順次進めているところです。設置場所など、詳細は、お手元に配布している資料のとおりです。市役所前に移設することで、利便性を確保します。24時間利用可能ですので、皆さま、ぜひご利用ください。
 今後も、はこらいふ図書館では利用者の利便性を高めるために、様々なサービスの質の向上を図ってまいります。

4 スマイルホテル宿泊者への図書館資料貸出について

 にぎわい創出を目的として、はこらいふ図書館がアミコビルに同居するスマイルホテルと連携し、ホテルの宿泊者に本を貸し出しするサービスを9月1日から開始します。これにより、ホテルの宿泊者はどなたでも、はこらいふ図書館で本を借りることができ、ビジネスで長期滞在される方などは特に利便性が増すことになります。
 今後も、はこらいふ図書館は周辺の企業や団体との連携を通じ、駅前の活性化に向けた取組を強化してまいります。

5 令和4年第3回徳島市議会定例会提出議案等について

 まず、9月議会の会期についてですが、お手元に配付のとおり、9月5日開会で、9月20日閉会予定となっております。
 それでは、今回の提出議案について説明します。
 お手元にお配りしている記者発表資料の1ページをご覧ください。
 1の予算議案が3件、2の条例議案が9件、3の単行議案が12件、2ページに進んで、4の報告が10件、5の提出が2件となっております。3ページに進んで、6の追加提出予定議案等で、開会日に追加提出を予定するものとして、1の単行議案が9件、2の報告が2件、3の提出が1件、また、4の人事議案1件、5の諮問3件については、閉会日に追加提出を予定しております。
 条例議案や単行議案等については、後ほど総務部長と財政部長から説明しますので、私からは9月補正予算の内容について説明します。
 それでは、7ページをご覧ください。
 一般会計の補正額は、下段にありますように、7億8,563万6千円の増額となっております。8ページに進みまして、介護保険事業特別会計では、11億6,872万3千円の増額、商業観光施設事業会計では、資本的支出で141万9千円の増額となっています。今定例会には、例年、この時期に提出しております県営事業負担金などの予算に加え、新型コロナ・物価高騰対策関係予算を計上するとともに、ポストコロナを見据えた観光振興やマイナンバーカードの普及などの予算を提出することとしております。
 それでは、一般会計補正予算の内容について説明します。7ページにお戻りください。
 一般会計補正予算(第3号)については、(1)議員行政視察旅費は、新型コロナウイルス感染症拡大防止策として、常任委員会視察を中止することとなったため、視察旅費を減額するものです。(2)車両整備費は、脱炭素・地球温暖化対策の取組と災害時における非常用電源の確保を目的に、公用車2台を電気自動車に更新するとともに、新たに充電設備を設置するものです。(3)シビックセンター設備改修費は、シビックセンターさくらホールの照明設備が経年劣化に伴い照明が点灯しなくなったり、照度の低下がみられるため、改修するものです。(4)危機事象対策推進基金積立金は、(1)議員行政視察旅費の減額分を活用し、同額を基金に積み立てるものでございます。(5)個人番号カード普及促進事業費は、国が実施するマイナポイント事業が令和4年9月末で終了することから、10月1日以降にマイナンバーカードを申請し取得された方に対して、3,000円分の商品券を進呈することで、マイナンバーカードの普及・促進を図るものです。(6)高齢者福祉施設整備費等補助は、認知症高齢者グループホーム等を運営する事業者に対して、国の交付金を活用し、施設の老朽化に伴う大規模修繕及び非常用自家発電設備の設置について補助するものです。(7)健やか新鮮ブランド産地づくり事業費は、産地の収益力強化と担い手の経営発展及び産地の抱える様々な課題解決を図るために、必要な機械や施設等の導入整備について補助するものです。(8)キャッシュレスポイント還元事業費は、キャッシュレス決済の推進を図るとともに、コロナ禍における消費行動の変化や物価高騰等の影響を受ける市内事業者への支援をはじめ、市民生活への影響をできる限り緩和するため、キャッシュレス決済の利用者に対し、1決済あたり1,000円、1キャリアーにつき、上限5,000円のポイント還元を実施するものです。(9)サステナブル観光コンテンツ創造支援事業費は、感染症の影響を受けた市内観光関連産業の活性化を図るため、民間事業者や民間団体など多様な関係者が一体となって、地域資源を活かした持続可能な観光コンテンツを造成する事業に対し補助するものです。(10)急傾斜地崩壊対策事業費は、大雨や台風等の災害によりがけ崩れが発生もしくは発生の恐れのある急傾斜地について、緊急性を要するため対策工事を行うものです。(11)防災用ベンチ設置事業費は、大規模災害発生時に炊き出しや暖炉として利用できるかまどベンチや防災グッズを収納できる収納ベンチを、とくしま植物園内に合計5基設置するものです。災害時だけでなく、植物園のイベントなどの参加者への使用体験も想定しています。また、園内等で剪定した枝を薪として活用できるよう、現在整備中の公園管理事務所に備蓄することになっています。これまで、公園緑地管理公社の寄附等により、市内の公園7か所に11基のかまどベンチが設置されており、地域の防災訓練等で活用していただいています。現在、公園のホームページのリニューアルを進めており、今回の整備にあわせて、防災ベンチの設置場所もわかりやすく表示するようにいたします。(12)動物園施設整備費は、感染症拡大防止の観点から、とくしま動物園内の手洗水栓のタッチレス化やトイレの洋式化、空調設備の改修等を行うものです。(13)とくしまマラソン2023開催費補助は、令和5年3月に開催予定のとくしまマラソンに要する経費について、実行委員会に対し補助するものです。(14)県営事業負担金は、1から6までの県営事業にかかる市の負担金でございます。
 8ページをお願いします。特別・企業会計補正予算の内容について説明します。
 介護保険事業特別会計補正予算(第1号)については、前年度決算の確定に伴う精算にかかる補正予算です。
 商業観光施設事業会計補正予算(第1号)については、新町地下駐車場の非常用発電機の更新工事に伴う設計費の補正予算です。
 以上が9月議会に提出する補正予算の内容となります。

質疑応答

1 会見項目

(1)「飼い猫から野良猫を増やさないための取組」のクラウドファンディングの実施について

(四国放送)
 目標金額に届かなかった場合は、事業を実施しないということですか。
(市長)
 到達した金額で実施します。
 村上財団から到達金額と同額の寄付があるので、クラウドファンディングで100万円集まれば村上財団から100万円の寄付があり、合計200万円になります。

(2)スマイルホテル宿泊者への図書館資料貸出について

(読売新聞社)
 図書館とその宿泊施設が連携して、宿泊者に貸し出しするサービスは今回が初めてですか。
(社会教育課長)
 以前は実施していましたが、現在は実施していません。他のホテルとの連携はこれまでにはありません。

(3)令和4年第3回徳島市議会定例会提出議案等について

a キャッシュレスポイント還元事業費

(読売新聞社)
 キャッシュレス決済の種類は特に設けてはないのですか。
(市長)
 公募型プロポーザルを実施し、キャッシュレス決済事業者も決定するので、まだ決まっていません。

その他の項目

(1)阿波おどりについて

(読売新聞社)
 阿波おどり開催後、初めての記者会見なので、今年の阿波おどりの感想をお願いします。
(市長)
 3年ぶりに徳島市の中心部の中でぞめきのリズムが聞かれまして、市民・県民の皆さんはもとより観光客や踊り手の皆さんが笑顔で街全体が阿波おどりの雰囲気に包まれるお盆が戻ってきたことを大変うれしく感じております。
 私も4日間、街に出て、桟敷で阿波おどりを見たり、街中を歩いたりしましたが、阿波おどりのすばらしさを改めて実感いたしましたし、やはり徳島の伝統文化であり、また観光コンテンツでもある阿波おどりを次世代につないで、この魅力をもっともっと外に発信できるようにと、決意を新たにしました。
 まだまだコロナウイルス流行前のような完全な形での阿波おどりの実施とまでは至っておりませんが、昨年よりは今年、今年よりは来年というふうに、さらによりよい方向に向かっていけるように実行委員会の一員としてこれからも精一杯取り組んでまいりたいと考えております。
(四国放送)
 お盆明け以降、コロナウイルスの感染者が増えていますが、阿波おどりとこのコロナウイルスの感染者急増は関係していると思いますか。
(市長)
 今年は国の方針でも3年ぶりに行動制限がないお盆と夏休みとなりました。
 8月に入って、全国でも新規感染者が増加する中で、徳島県においてもお盆直前の8月10日くらいから感染者の増加傾向がみられて以降、今もその状況が続いていると認識をしております。
 感染症の主流が徳島県でも非常に感染力の強いBA.5に置き換わったことに加えまして、全国的にも移動が増えた状況と同じように、徳島においても帰省客や観光客など、県内外から多くの方が徳島を来訪されていたと思います。
 また、阿波おどりだけではなく、ほかの観光施設などの入込客数をみても分かるように増加傾向にあったと発表されています。
 阿波おどりのような大きなイベントが開催されていないほかの県でも、お盆の同時期に感染が拡大し、過去最多の感染者が確認されているところもあるようですので、阿波おどりが主要因であるとは言い難いと考えております。
(共同通信社)
 阿波おどりはコロナウイルス感染者増加の主要因ではないということですが、阿波おどり開催までの市長記者会見の中で、市長自身が安全・安心な阿波おどりを開催してほしいという発言があったと思います。
 しかし、実際には連の中で感染が急増している連もある中で、市長自身としては今回の阿波おどりは安全・安心な開催だったとお考えですか。
(市長)
 これまでも記者会見などで私自身、今回の阿波踊り開催にあたって、参加される方たちが安全・安心に阿波おどりを楽しめるように徳島市としても実行委員会の一員として支援してまいりたいという考えを述べてきたことはご承知のとおりです。
 ウィズコロナという観点におきまして、経済活動、社会活動、文化活動をどのように続けていくのかっていうことが重要な課題であると認識しておりますし、今後、実行委員会において、しっかりと検証されると思いますし、徳島市としても事務局の一員として、この検証も含めてしっかりと対応していきたいと考えています。
(共同通信社)
 市長として安全と安心を確保できたと明言できないという認識でよろしいですか。
(市長)
 実際、私も阿波おどりに参加しましたけれども、感染対策が取られていたと認識しております。前夜祭に関しても、見に行きましたけれども、デジタルチケット等の感染対策はとられていたと思います。
 連の控室で対策が取られていなかったとの報道がありましたが、私もその現場を見ていたわけではないので、そこは実行委員会の方できちんと検証されていくべきことかなと考えています。
(徳島新聞社)
 一昨年11月のネクストモデル、昨年夏のニューノーマルモデルで検証し、今夏の阿波おどりを迎えたと認識しています。
 過去2回の検証や教訓は生かされたのか、市長がご覧になって感じたことを具体的にお答えください。
(市長)
 実際、デジタルチケットなどでも感染症対策等はされていたと思いますし、やはり感染症マニュアルを使って、感染症対策をされていたのではないかと私自身は考えております。
(徳島新聞社)
 ほかにはありませんか。
(市長)
 基本的に感染症マニュアルに沿って行われたものと認識しておりますので、それが全てだと考えております。
(徳島新聞社)
 感染症対策マニュアルの中で、踊り手の対策として、踊り子同士十分な距離を保ってという項目があったと思います。
 ネクストモデル、ニューノーマルモデルと比べて、どういうふうに変わったのか、全く変わらなかったのか。
 距離がネクストモデルのときは踊り子同士の間隔がかなり広かったが、今回は従来の阿波おどりと変わらないくらいの演出も見かけました。
 感染症対策マニュアルは徹底されたという認識ですか。
(市長)
 おっしゃられている部分は、総踊りではないかと思いますが、連員の距離を踊りの中でできるだけ取るという部分は感染症マニュアルにはあったと思います。
 その中で一つの演出として総踊りを実施したということについては、阿波おどり振興協会の判断だと思いますし、それ以前にきちんと体調管理が行われていたと私は認識しておりますし、実際、気を配って体調管理をしていたと実行委員会の方からは聞いております。
(徳島新聞社)
 2年前の11月に行われたネクストモデルでは、マスクをして、人数制限をして、踊りでは踊り子同士の間隔を2メートル取っていました。
 今回は再検討をされたうえでの開催だったとは思いますが、3年前よりも密だったという印象を受けました。そうであれば2年前の検証は何だったのか思います。
 今回の阿波おどりに、過去の検証結果がどう生かされたのか。
 今回新たにさまざまな問題が発見されたと思いますが、今後、その問題についてどう対策していくお考えなのかを、ぜひお伺いしたいと思います。
(市長)
 それは実行委員会で議論されるべきことですし、現在、検証をするためのデータが私の手元にはありませんので、実行委員会からの発表を待ってからになるかと思います。
 2年前と違うんじゃないかというご意見もありましたが、新型コロナウイルス自体も変異を繰り返していく中で、感染力が強くなった部分がある一方で、重症者が減るなど、変化していくコロナウイルスにどのように対応していくかは、国の課題であると私はとらえています。
(徳島新聞社)
 街中での踊りについて、2年前に弊社の取材に対して、感染状況が大幅に改善されていなければ、例年のような街中の踊りは難しいので、一定の規制が必要になる可能性があると発言されていましたが、今回、7月の3連休以降、感染がどんどん拡大がしていた状況で、街中での踊りを規制されなかったことについては、2年前の取材での発言と矛盾を感じます。市長の見解をお聞かせください。
(市長)
 どういった部分に矛盾を感じられましたか。
(徳島新聞社)
 2年前の弊社インタビューでは、感染状況が改善されていなければ、例年のような街中の踊りは難しいとお答えになられました。
 今年、新型コロナウイルスの感染者が増え続けるなかで、街中の踊りを規制されなかったことに矛盾を感じるということです。
(市長)
 今回に関しては実行委員会の方で開催状況の判断をなされておりますし、私が開催の判断をする立場ではございませんでした。
 徳島市として規制するのかということですが、今回の開催判断に関しましては、批判はあるかもしれないけど、実行委員会が今年の夏は阿波おどりをやるんだという強い覚悟でやられたと聞いております。
 その開催判断については、私は正しかったと思いますし、今年の阿波踊りを開催してよかったと思っています。
 実際、県内外の方からも、3年ぶりの阿波おどりは開催してよかったという声が多く届いていることも事実です。
 その一方で、医療従事者の方々には、ご迷惑をおかけしているかと思いますので、そういったところに関しては、全数把握の見直しなどの議論もありますので、私も国の方にも全数把握の見直しを要望させていただいております。きちんとできるだけ医療のひっ迫につながらないような形に変えていくことが、この日本全体として必要なことであると私は考えております。
(徳島新聞社)
 阿波おどり期間中に、運営に携わった徳島市職員は何名ですか。
(市長)
 それは、実行委員会事務局に聞いていただけますか。
(徳島新聞社)
 徳島市職員の感染者数が増加傾向ですが、阿波おどりと徳島市職員の感染拡大に何らかの関連性はあるとお考えでしょうか。
(市長)
 私は、そこには関連があるとは思っておりません。
(徳島新聞社)
 その根拠をお聞かせください。
(市長)
 家庭内感染なども広がっておりますし、逆に、阿波おどりが感染の元であると考える根拠はどういったものか教えていただけますか。
(徳島新聞社)
 可能性があればということでお聞きしたのですが、関連性はないと考えられるのであれば、それで結構です。
 さきほど実行委員会の判断は正しかったと考えているとおっしゃられましたが、7月下旬から感染が急拡大していく中で、実行委員会事務局は開催規模の縮小案を提示しましたが、実行委員会はその縮小案に反対し、結果として最大規模で行われることになりました。
 この意思決定の過程で十分な議論が実行委員会で行われたというふうにお考えですか。
(市長)
 いろいろな意見が出たと伺っております。
 実行委員会でどのような議論がなされたかは、実際に見たわけではないですが、委員の皆さまからは、いろいろご意見があったと聞いておりますし、結果として、その場で決まらなかったとこともあり、いったん持ち帰って、再考したうえで議論が行われたのではないかと考えております。
(徳島新聞社)
 コロナウイルスの感染者が有名連だけで600人を超えるような状況になっています。
 阿波おどりが医療のひっ迫を招いたという声も上がっています。
 この夏の阿波踊りは、社会・経済活動と感染対策の両立を目指して開催されたと思いますが、十分に両立できていたとお考えでしょうか。
(市長)
 私自身がすごく至らなかったなと思う部分は、全数把握の見直しをできるだけお盆前にやってくださいというようなことを国会議員の先生方などにもお話をさせていただいてはいたのですが、それが間に合わなかったことが、医療のひっ迫にも関係しているのではないかと思っています。
 お盆の時期は、今年に限らず、感染者数が増える状況でもございますし、今年に関して言えば、感染力が強いオミクロン株BA.5が流行っていることもあります。
 また、行動制限のない夏ですので、全国的にも例年以上に人が動いたというデータが出ている中で、全数把握を見直すことが、現場の医療従事者にとって最善だったのではないかと思います。その要望をもう少しできたのではないかというのが私の中の一番の反省です。
(徳島新聞社)
 結果として、人がたくさん移動するお盆をそのまま迎える形になったと思います。
(市長)
 行動制限がなかったことで、一人一人の感染対策が大事だったのではないかと思います。
 阿波おどりで感染が拡大したわけではないと思っておりますし、全国的にもこれだけの感染者数が増えている中で、阿波おどりだけに原因を求めるのは難しいと思います。
(徳島新聞社)
 徳島アラートが変わらない、行動制限も求めないということは、移動してもいい、楽しんでもいいという風に受け取った方もいらっしゃったと思います。
 人によって受け取り方が大きく違ってしまった状況が、この夏にはあったのではないかと思いますが、どのようにお考えでしょうか。
 行政としてのメッセージの発信の仕方に反省すべきところはありませんか。
(市長)
 日本において行動制限がないということが決まっている中で、何ができるのか考えないといけないと思います。
 もし、3年ぶりに阿波おどりを開催していなかったらと考えると、伝統をつないでいくことに厳しい部分があったのではないかと、認識をしております。
 阿波おどりを絶対的に未来につないでいかないといけないというメッセージを徳島市として発するためにも、今年は開催してよかったと思いますし、今回の実行委員会の判断に関しては、私は英断だったと評価をしております。
(徳島新聞社)
 上げ足を取るつもりはありませんが、感染者が多少増えてもこの夏は、阿波おどりを開催するべきだったとお考えですか。
(市長)
 もちろんできるだけ感染者は増えないほうがいいと思いますが、行動制限がない夏ということで、やはり全国的に感染者数が増えておりましたし、甲子園球場やスタジアムでのサッカーの試合、また全国の観光地を見ても、人がたくさん出ていたような状況であります。
 そういった中で、阿波おどりだけに主要因を求めるというのは、私は違うと思うだけです。
(毎日新聞社)
 先ほど、市長は、実行委員会の開催判断は正しかった、やってよかった、英断だとおっしゃいました。
 今年開催できていなかったら伝統がつながらないという市長の思いも分かりますし、実行委員会の委員もそういう思いがあって決断されたと思います。
 しかし、結果として、このような感染状況になっていて、さらに、徳島県は先日BA.5対策強化宣言を出しましたが、飯泉知事の判断は後手に回ったのではないか、8月2日から8月8日までの週に県内のオミクロンの変異型を解析したところ100パーセントBA.5だったというデータが出ています。
 つまり、徳島県内はほぼBA.5に置き換わっていて、また、お盆は県外から非常に多くの人が来るという非常にリスクの高い状況で、阿波おどりを最大規模で開催しました。
 阿波おどりだけが主要因ではないかもしれないですが、1日3,000人の感染者が出ている要因の一つとして十分考えられる状況です。
 それについては、どういうふうにお考えでしょうか。
 県内でも、阿波おどりを中止したところと開催したところがあります。
 判断が分かれた中で、開催したところの自治体の首長としてのお考えをお聞かせください。
(市長)
 感染者数が増えていることに関しては、厳しい状況にあるとは思います。
 ただ一方で、BA.5株が100パーセントだったという話がありましたけども、行動制限がない夏という中で、阿波おどりを開催しなかったとしても、家庭内感染が9割を超えているような状況で、どうなっていたかというのは分からない訳ですよね。
 対照実験ができないので。全国的な感染者数の伸びを考えると、阿波おどりを開催したから3,000人もの感染者が出たかどうかは分からないわけで、阿波おどりを開催していなくても、3,000人の感染者が出たかもしれない。
 その中で、徳島市として、どういうことをやっていけばよいのかと考えた時に、阿波おどり実行委員会事務局としては縮小案を示しました。
 しかし、阿波おどり実行委員会の委員には、いろんな方がいらっしゃいますけど、その方たちがさまざまな議論をして、今年は最大規模で開催した方がいいという判断を下されました。
 阿波おどり実行委員会の委員の皆さまがいろいろなことを考えて決められたと思いますので、阿波おどりは開催するべきだったと私は今でも考えています。
(毎日新聞社)
 確かに阿波おどりを開催していなくても、3,000人になった可能性はあったと思います。
 ただ、そもそも家庭内感染と言っても、最初は誰かが家庭外から家庭内に持ち込むわけなので、今でも県などは3密を避けるように呼びかけています。
 そういう意味で言うと、少なくとも、コロナウイルスの感染に関して言えば、多少なりともマイナスだったのではないかというふうに思います。
 もちろん、開催前まだ3,000人という感染レベルではなかったし、分からなかったと思いますが、今はほぼ毎日亡くなる人もいるし、感染レベルが阿波おどり開催前とは劇的に違うし、医療機関も支障が出ているところもある状況で、英断という言葉はどうなのかなと私は思います。
(市長)
 縮小案で阿波おどりを開催していたとして、全て中止するというわけではなかったわけですよね。
 医療がひっ迫しているという話ですが、医療従事者から聞いた話で言うと、全数把握のための入力事務がすごく大変だから、そこを改善してくれないかという声をいただいています。
 そこをもう少し改善できたらよかったと思います。
 英断という言葉の使い方ですけど、感染者が増えて、医療がひっ迫しているところがある一方で、阿波おどりによって精神的に元気になった人もいると私は思っています。どちらが重要か比べられないと私は思っています。
 このコロナ禍の中で、みんながどういう気持ちで今まで過ごしてきたのか考えると、実行委員会の委員は、いろいろ議論して、批判が出るかもしれないけども開催する方がいいと決断したわけです。私はその決断に対して敬意を表したいと思います。
 結果的に感染者が増えている要因の一つは阿波おどりかもしれないですが、主因じゃないかもしれない。
 何が主因かは明確には言えないですけど、そういった状況で、実行委員会の委員みんなで決断したことを、私は徳島市長として信任したいと思いますし、市民、県民のそういった気持ちを応援できる市長でありたいとは思います。
(朝日新聞)
 飯泉知事が、県主催の秋の阿波おどりについて、今回の徳島市の阿波おどりでの感染対策が有効だったか、守られていたのか、いろいろ検証して、秋の阿波おどりに生かしたいとおっしゃっていました。
 知事は、今回の徳島市の阿波おどりは社会実験のようなもので、そこで得られた知見を秋の阿波おどりに生かしたいとおっしゃっていました。
 実行委員会が進めている検証は、1,2週間でされるのでしょうか。
 知事が言っているように、秋の阿波おどりに今回の良かった点、悪かった点を活かそうとすると、遅くとも9月中にある程度の検証結果を出す必要があると思います。
(市長)
 それについては、実行委員会に聞いていただければと思います。
(NHK)
 阿波おどりが感染拡大の要因の一つであるかもしれないとおっしゃっていましたが、阿波おどりと今の感染拡大はどのようにつながっている可能性があるとお考えですか。
(市長)
 阿波おどりも感染拡大の要因の一つかもしれないですが、行動制限がなく、たくさんの人が動いたことによって、感染が拡大したのではないかというふうに私は考えています。
(NHK)
 要因の一つであるかもしれないと考える理由を教えてください。
(市長)
 実際、連員も感染したというのが一つの根拠ではあります。
 しかし、阿波おどりによって感染したかどうかは判断できないので、要因の一つかもしれないというふうに申し上げました。
(NHK)
 今回の阿波おどりについて、どのような検証をしていくのですか
(市長)
 それは、実行委員会に聞いてください。
(共同通信社)
 現在の徳島市、徳島県内の感染状況について、どのように受け止めていますか。
(市長)
 増加傾向にあることは間違いありませんので、厳しい状況下にあることは感じております。
(共同通信社)
 阿波おどり開催前には、阿波おどり後の感染状況をどのように予測していましたか。
(市長)
 お盆の時期と夏休み期間中が一緒になっていますので、全国的に感染者数が増えていく可能性は高いと思っていました。

注記:質疑応答は内容を要約しております。

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