令和5年度イベント報告（45）「植物と歩んだ人生―ふるさとの森を守るために―」

　令和5年10月14日（土曜）に、四国山岳植物園 岳人の森の山田 勲氏をお招きし、「植物と歩んだ人生―ふるさとの山を守るために―」と題し、岳人の森との歩みや、地域活動にかける熱い思いについてお話しいただきました。
　岳人の森は神山町の人里離れた奥地、標高約1,000mの山岳にあります。シャクナゲやヒメシャガなど希少な高山植物が見られ、毎年県外からも多くの見学者が訪れる山岳植物園です。岳人の森を運営する山田氏は、23歳の頃から山を開拓し、50年の歳月をかけて絶滅危惧種などが生息する四国を代表する植物園を創り上げて来られました。
　講演では、神山で生まれ育ったご自身の生い立ちや、山を開拓するところから始まり、今日の岳人の森を作り上げるまでの困難な道程を、時にユーモアも交えながらお話しくださいました。また、岳人の森だけでなく、神通滝や満月イチョウなど、ふるさと神山の美しい自然を守る保全作業や、後世に伝えていくためのPR活動も行われているそうです。
　山田氏のお話から、ふるさとの自然を守り、人々に伝えていきたいという熱意が言葉の端々から感じられました。
　参加者の皆さまも、熱意溢れる山田氏のお話を、時に頷きながら真剣に聞かれていました。
　参加者の皆さまからは、「岳人の森に行ったことがありますが、今日のお話でまたヒメシャガを見たいと思いました」「岳人の森を何もない所から作り上げていったことをさらりとお話されていますが、その苦労は並大抵のものではないはずです。神山への想いが伝わってきました。」など、山田氏のお話に感動されたというご感想を多数いただきました。
　貴重なお話をお聞かせくださった山田氏、ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました。