さだまさしさん原作で映画にもなった眉山
徳島市の財政状況は、平成元年度以降、市の貯金である財政調整基金などを毎年度取り崩して収支の均衡を保ってきました。そのため、基金の残高は急速に減少し、非常に厳しい状況が続き、このままでは、近い将来、財政再建準用団体になることが想定されました。
そこで、平成17年2月に財政危機宣言を行い抜本的な行財政改革を断行することを宣言し、平成17年12月に「徳島市行財政健全化計画2005」を策定し、徹底した歳入確保及び歳出抑制により、191億円の財源を確保し、懸念されていた財政再建準用団体への転落を回避しました。
また、平成22年3月に策定した「第2期徳島市行財政健全化計画2010」では、健全化の歩みを停滞させることなく、安定的・弾力的な財政構造への転換に向けた取組みにより、約60億円の基金残高(財政調整基金・減債基金)を確保しました。
さらに、これまでの健全化の取組みだけでなく、様々な「力」を強化しながら、次のステージへと進むため、自らの判断と責任において多様な政策課題を効果的・効率的に処理できる経営型の行政運営への転換に向けて、平成26年3月に「徳島市行財政力強化プラン2014」を策定し、安定的な財政運営に取組み、約63億円の基金残高(財政調整基金・減債基金)を確保しました。
今後の財政状況については、人口減少や高齢化に伴う生産年齢人口の減少などにより、市税等の一般財源収入の大幅な伸びが期待できないとともに、社会保障関係費である扶助費の増加や、老朽化に伴う公共施設等の改修・更新に多額の経費が必要となること、また、新型コロナウイルス感染症拡大による社会経済への影響等により、極めて厳しい財政状況となることが予測できます。
このため、令和3年3月に「徳島市行財政改革推進プラン2018」をポストコロナ時代の「新たな日常」構築の原動力となるよう見直した「徳島市行財政改革推進プラン2021」を策定し、歳入・歳出両面から収支不足に対する財源確保対策を講じることにより、財政調整基金等の取崩しを抑制し、収支バランスを維持することができる財政運営へと改善を図ることに取り組んでいます。
眉山山頂万葉歌碑
如眉 雲居尓所見 阿波乃山 懸而榜舟 泊不知毛 船王
まよのごと くもゐにみゆる あはのやま かけてこぐふね とまりしらずも ふなのおおきみ
決算の速報値をもとに、市民の皆さまにできるだけ早く、また財政状況をわかりやすいかたちでお知らせする目的で、「わかりやすい徳島市の財政-令和2年度一般会計決算速報値より-」を作成しました。
わかりやすい徳島市の財政ー令和2年度一般会計決算速報値よりー(PDF形式:5,095KB)
地方公共団体の毎年度の決算状況を、総務省が統一ルールにて集計し作成した統計資料である「地方財政状況調査」の数値を用いて、経年数値との比較や類似団体等との比較、歳入面の検討から分析を行いました。
徳島市財政診断報告書(令和2年8月)(PDF形式:384KB)